コピー用紙が破壊する熱帯林-インドネシア

日本における紙・紙製品の需要

日本における紙・紙製品の需要は、リーマンショックによる景気の冷え込みもあり最近、急激に落ち込んでいます。しかしこうした需要不足を笑うかのように、海外、とりわけインドネシア産のコピー用紙輸入量は確実に増えています。いまや、日本で消費されるコピー用紙の三割はインドネシア産、そのうち8-9割はスマトラ島のリアウ州に生産拠点を置くAPP(アジア・パルプ・アンド・ペーパー)社とエイプリル社によるものです。

インドネシアの先住民たちの生活への影響

この写真は、リアウ州の泥炭湿地で搬出を待つ自然林のパイルです。

Logs from Peatland

リアウ州の泥炭湿地 搬出を待つ自然林のパイル

インドネシアのリアウ州のカンパール半島やその南側に位置するケルムタン地域に先住する住民たちは、漁撈、非木材林産物の採取、陸稲やトウモロコシの移動耕作など持続的な生業を中心に伝統的な生活文化を築き上げてきました。

しかし現在では、州や国のパルプ産業によるHTI(産業植林事業)とアブラヤシ農園の拡大化策のために、森と河の自然環境に依拠してきた伝統文化が大きく変容しようとしています。

本来環境的に脆弱な泥炭湿地林は、植林事業地開発のための水路建設により乾燥化が進み、地域住民の自給的な農業にも大きな影響を与えており、また、漁撈の営みを与えてきた河川は開発に伴う泥炭の流出による水質汚濁などのため漁獲高が減少しています。
産業開発により生活基盤の自然林が減少し、社会的連帯も分断化を余儀なくされています。

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