森林破壊の最大の脅威
森林破壊の原因は、地域によってその状況は異なりますが、世界資源研究所(WRI)は、破壊の最大の脅威は商業伐採であるとし、次いで鉱業開発/農地や牧草地への転換/過度な木材採取などが原因であると報告しています。
商業伐採
商業伐採によって森林の一部が失われ、木材を運搬するための林道が造られることにより、その後、すべての樹木が伐採されてプランテーションや植林地などに転換されたり、移民が入植して農業のために森林が切り開かれることが多いという点でも、商業伐採の影響は大きいと言えます。そして、商業伐採が行われる背景には、木材消費者の需要があります。
農地開発
アブラヤシなどのプランテーションや、将来木材や紙原料として利用するために行なわれる産業植林のために、森林が切り開かれることも多く、これらも森林破壊の大きな原因となっています。
鉱山・エネルギー開発/薪炭材の採取
鉱山開発や石油、天然ガス、ダム建設などのエネルギー開発は、世界的には商業伐採に次いで大きな森林破壊の原因となっており、特に南米やロシアで顕著です。
大規模鉱山開発や石油や天然ガスのエネルギー開発が周辺の環境へ影響を及ぼすことははもちろんですが、開発のために造られる道路も森林破壊の原因となっています。「商業伐採」でも触れた通り、かつては森林に近づけなかった人々がその道路から侵入することが可能になるからです。
日本の紙消費と森林破壊
海外の森林伐採は、日本の紙消費と大きな関係があります。私たちがふだん当たり前のように使っている紙をつくるため、世界中の森林(原生林を含む天然林)が伐採されるのです。そして、これら原生林・天然林の伐採は、多様な動物が生息する自然生態系だけでなく、それら地域の環境をも破壊しています。