Eyes on the Forest(EoF)のレポートによるとスマトラ・リアン・レスタリ社(PT Sumatera Riang Lestari; SRL)は、リアウ州の泥炭湿地のひとつ、ケルムタン地域で2008年に48,635haの産業用植林事業権(HTI)を取得。そのコンセッションはインドラギリフル、インドラギリヒリールと二つの県にまたがっている。
SRLはAPP社と並ぶ巨大製紙企業、エイプリル社(Asia Pacific Resources International Holdings; APRIL)にパルプ材を供給しているグループ企業に一つ。2010年3月にインドゥラギリ河から上陸し、バイクを連ねてコンセッション内部をしばらく視察した。湿地林を大規模開発した、そのスケールに、まず、驚かされた。轟音と上げ土埃を巻いて疾走する、天然林を積んだ大型トラック、幾何学上に掘削された水路、延々と続く運搬用道路、唸りを上げるエクスカベーター(掘削機) ・・・ 。ありていの言い方だが、地の果てを思わせる荒涼とした風景が広がっていた。
周囲にはいくつかのコミュニティが存在するが、企業による森林開発に反対するハラペン・ジャヤ(Harapen Jaya)村の住民400名が伐採の停止を求めて、2009年5月、大規模な抗議デモを敢行。しかしその二日後、4人の村人は警察に逮捕・勾留された。この直後に村を取材したJATANの他のメンバーによれば、村人たちはこの事件について、会社からの報復を恐れてあまり触れたがらない様子だったという。