※2000年時点での掲載記事です。
世界の森林減少・劣化
国連食糧農業機関(FAO)によると、2000年現在の世界の全森林面積は38億6900万haで、天然林は1990年から2000年の間に年間1250万haのペースで減少しました。
特に、熱帯地域では年間1420万ha減少しており、10年間で日本国土の3.8倍に当たる面積の熱帯林が失われています。
ただし、FAOの統計では、森林の一部しか伐採されていない場合や、天然林を皆伐して外来種を植林した場合も、「森林」のままとみなしており、こうした「減少」していない「森林の劣化」や植林地への転換も急速に進んでいます。
アメリカの世界資源研究所(WRI)は、人間の手がつけられていない「未開拓林（フロンティア林）」は、世界に13億5000万haしか残っていないと報告しています。FAOが発表している森林面積とは大きく異なることから、森林の劣化や植林地への転換がいかに進んでいるかがわかります。
