【終了しました】9/20(水)【セミナー】国際開発学会社会連携委員会主催セミナー 「パーム油」から持続可能な調達を考える第2弾

パーム油は、菓子パン、インスタント食品、チョコレート、アイスクリームなどの加工食品や石けん・洗剤など、私たちの身近にあふれる消費材に含まれていますが、その事実があまり知られていないため、日本の消費者の関心を引きにくいのが現状です。しかしながら、パーム油の生産過程では、熱帯林の減少、生物多様性の喪失、労働者や子どもの権利の侵害など、環境、社会に大きな影響を及ぼしていることが、様々な市民団体などから指摘されています。
 昨年、国際開発学会社会連携委員会は、「『パーム油』から持続可能な調達を考える」と題したセミナーを開催しましたが、最近ではバイオマス発電にパーム油を利用する動きが加速化するなど「パーム油」を巡る議論はさらに多様化しています。にもかかわらず、持続可能性に配慮したパーム油を使用している食品会社や消費財メーカーの取り組みは一部の例外を除き、あまり進んでいないのが現状です。
 この「見えない油」には、ESG投資の世界でも関心が高まっており、RIアジアという社会責任投資原則に関する世界最大級の国際会議でも、パーム油が取り上げられました。また、責任投資原則(PRI)でもパーム油は重要テーマとして議論がなされています。
 パーム油は環境、人権など様々なインパクトを持ちますが、単に一つの切り口からのアプローチでは包括的・持続可能な解決には結びつかない恐れもあります。このため、パーム油を取り巻く多様な問題について幅広い視野で理解することが必要でしょう。今回のセミナーでは、オイルパーム農園での労働者の状況についての調査(出来高払い制が無償労働や家族労働を誘発するメカニズム)、パーム油発電が食品や消費財の利用を遥かに凌ぐインパクトを持つこと、などパーム油を巡る多様な広がりを理解することを目的として開催します。
 このセミナーでは、インドネシアを中心に現場の取り組みに精通しているCSR推進団体(Business for Social Responsibility)、機関投資家、研究者、環境NGOにご登壇いただき、持続可能なパーム油の調達のためには、どのような取り組みが必要なのか、開発の視点を織り交ぜながら議論を行いたいと思います。

日時: 2017年9月20日(水)18:15– 20:40
場所: 聖心女子大学グローバル共生研究所 150-8938 東京都渋谷区広尾4-3-1 聖心グローバルプラザ(4号館)
主催: 国際開発学会社会連携委員会
後援:  聖心女子大学グローバル共生研究所(依頼中)
協力: (一財)地球人間環境フォーラム、(一財)CSOネットワーク

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プログラム

18:15-18:20
主催者より開会の挨拶と趣旨説明:黒田かをり
国際開発学会社会連携委員会、CSOネットワーク事務局長・理事 

1. パーム油を巡る課題提起(18:20- 19:40)
① インドネシアのパーム農園の労働環境 Jaewon Kim氏 30分
Business for Social Responsibility (BSR)香港マネジャー
② パーム油発電の問題 飯沼佐代子氏 30分
地球人間環境フォーラム/プランテーション・ウォッチ
③ パーム油へのESG投資の関心 川添 誠司氏(依頼予定)
三井住友信託銀行 受託資産企. 画部 審議役) 20分

19:40 – 20:35
2. パネルディスカッション
1. にご登壇の皆様
モデレーター:佐藤寛 
国際開発学会社会連携委員会、アジア経済研究所・上席主任調査研究員

3. 閉会の挨拶:大橋正明
国際開発学会社会連携委員会委員長、聖心女子大学グローバル共生研究所所長

20:40 閉会