【終了しました】3/16 公開セミナー「日本の住宅産業とマレーシア・サラワクの先住民」

日本ではさまざまな用途で大量の木材が使われていますが、最近では国産材の供給が増え、全体の3分の1までをまかなえるほどに回復しました。じつに30年ぶりの水準といいます。ただ、裏をかえせば、3分の2は依然として輸入に依存していることになります。

世界的な熱帯林資源の枯渇を背景に熱帯材、熱帯材製品の輸入割合は確実に減っていますが、マレーシア・サラワク州と日本の木材需給をめぐる強固な結びつきは、1980年代からあまり変わっていません。両者の間でおもに取引されているのは合板です。

日本では合板の9割は住宅産業で使われています。サラワクから輸入される合板は建築現場で使われるコンクリート型枠用がよく知られていますが、戸建やマンション、商業施設などのフローリングにおいても相当の量が使用されています。

オーストラリアのNGO、マーケット・フォー・チェンジと日本の熱帯林行動ネットワークは、住宅関連産業を中心とする68の企業を対象に、サラワク産合板の供給や利用についてアンケートを実施しました。
今回のセミナーでは、その調査・分析結果をもとに住宅産業における木材製品の調達の実態を明らかにし、サラワクの熱帯林を保護し、先住民の暮らしを守るために日本の木材需要はどうあるべきかを提言します。

【プログラム】(日英逐次通訳有)
1. サラワク産フローリングのサプライチェーンにおける日本企業の調達方針に関する調査・分析
ペグ・パット(Markets for Chage CEO)

オーストラリアの環境NGO, マーケット・フォー・チェンジCEO。2011年には「タスマニア女性名誉の殿堂(Tasmanian Honour Roll of Women)」入りを果たした。15年に及ぶ政治家活動のうち、タスマニア州議会緑の党代表を10年間務める。議員引退後、ウィルダネス・ソサエティ、グローバル・ウィットネスなどの国際的なNGOのコンサルタントとして、オーストラリアおよび世界の森林問題を中心に活動。日本では1994年以降、製紙用木材チップやフローリング用の合板基材に関わる環境・人権問題で、JATANをはじめとする日本のNGOと連携したキャンペーン活動に携わっている。

2. サラワクの先住民 ― 開発がかれらに与えるさまざまな影響
ゲスト・スピーカー 樫田秀樹(フリージャーナリスト)

1959年北海道生まれ。岩手大学卒業。コンピュータ関連企業勤務を経てフリーのジャーナリストに。NGOスタッフとしての活動や取材でアジア・アフリカ各地に赴く。各誌で環境問題、社会問題、市民運動、人物ルポなどを手がける。自身のブログやホームページでも多くのテーマを執筆している。『“悪夢の超特急”リニア中央新幹線』で第58回日本ジャーナリスト会議賞を受賞。

【日時】2017年3月16日(木)18:30~20:30(開場:18:15)

【場所】地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)セミナースペース
渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F(東京メトロ表参道駅B2出口から徒歩約5分)

【お申し込み】《セミナー申込フォーム》

【資料代】500円

【主催】マーケット・フォー・チェンジ(MFC), 熱帯林行動ネットワーク(JATAN)

【お問合せ先】
熱帯林行動ネットワーク (JATAN)
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-23-16 3F
電話番号及びFAX:03-5269-5097
Email: info[@]jatan.org URL: http://jatan.org