プレスリリース
2012年8月16日
JATANおよびタスマニア現地のヒューオン渓谷環境センター(HVEC)、マーケット・フォー・チェンジ(Markets for Change: MFC)、The Last Stand、Still Wild Still Threatenedの5団体は、2012年8月16日(火)にホバートの州議会前で多くの報道陣を集め下記プレスリリースを行った。
タスマニアの森林保護にとって不可欠な森林保護エリアの制定、暫定的合意から脱落
タスマニアでの伐採現地調査や市場キャンペーンを展開する保護グループ5団体は、保護を巡る交渉の最中にある森林が伐採され続けている一方で、保護価値の高い森林(HCVF)の新規保護地の面積やエリアの制定についていまだ合意されていない現状を懸念しています。
「昨日発表された暫定的な合意には、タスマニアのHCVFを保護するために必要な面積やエリアの制定という最も重要な部分が欠けています。重大な懸念として、最も基本的な要求が合意されていないのです」と、MFCの代表ペグ・パット(Peg Putt)は述べました。「森林保護の協議が迅速な進展を見せなければ、森林の和平プロセスというこの試みは失敗に終わるでしょう。この問題の重大さは軽視されてはいけません」。
現在、伐採モラトリアムから除外されているHCVFの伐採現場の視察を行っているJATANの代表、原田公氏は、「世界的に貴重なタスマニアの素晴らしい森林が破壊されているのを目の当たりにしたのは遺憾なことだ。日本の市場がこのような森林を破壊してつくられた製品を“環境にやさしい”木材として購入していることは許されないでしょう」と述べました。「これらの森林は保護されなければならず、タ・アン社製のタスマニア産木材製品を購入している日本の顧客企業は、許容できるソースに由来すると信じているのかもしれませんが、それは事実ではありません」。
「和平協議に参加している調印メンバーによる声明には、我々が指摘する最も重要な問題についての進展が見られません。むしろ、保護区域の制定が協議の障害とされているのは明らかです。最終合意までさらなる遅れが出るものと予想しています。我々は保護エリアの制定が速やかに進むことを期待しています」とTHE LAST STANDのウラ・マジェウスキー(Ula Majewski)は述べました。
「過去2年間にわたって毎日のように、保護価値が高いと同定されたエリア内の貴重な森林が伐採され続けている事実を想起していただきたい。こうした森林は妥協の材料に供され続けており、いまなおいかなるエリアの保護も日の目を見ていません」とHVECのジェニー・ウェーバー(Jenny Weber)は述べました。
Still Wild Still Threatenedのスポークスパーソンであり、「オブザーバー・ツリー(監視の樹)」という樹上キャンペーンを敢行しているミランダ・ギブゾン(Miranda Gibson)は、「曖昧な宣言ではなく、確実な成果が得られるまで、森林に対する私の気持ちは変わることはありません」と述べました。
(翻訳協力: 福安彩華)
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