タスマニアには世界有数の壮大な森林が生育しています。その多くの森は …
・ タスマニアン・デビルをふくむ絶滅危惧種の生息地を提供しています。
・ 保護価値の高い生態系を形成しています。
・ オールド・グロス林です。
・ 世界遺産レベルの重要性を有しています。
・ 世界最大の広葉樹を擁しています。
・ 地元コミュニティにとって大切な集水域となっています。
・ 世界でもっとも多くのカーボンを貯蔵している森林のひとつです。
不幸なことに、タスマニアの素晴らしい森はいまも、産業用伐採施業のために破壊されつづけています。このことはタスマニアのコミュニティにとって懸念と論争の対象となっています。森林破壊に由来する木材はタ・アン社をはじめとする企業によって加工され海外に輸出されています。最終製品は永大産業やパナソニックによって「エコメッセージ」とか「オーマイティフロアー」とかいうブランド名を持つフローリング材に仕上げられ、日本の建材市場で流通されています。その主要な顧客は積水ハウスやダイワハウスといった大手住宅メーカーです。
この短編ビデオが映し出しているのは、世界クラス級のタスマニアの森林で連日起こっている森林破壊の連鎖です。
タ・アン社はいまや、豪州タスマニアにおけるオールド・グロス林と高い保護価値を持つ森林の広大なエリアを破壊しつづけている伐採施業の主要要因となっています。タ・アン社の木材需要と同社が州政府を交わしている木材需給契約は、タスマニアのもっとも重要で多くの論争を巻き起こしている森林エリアでいまなおつづいている伐採を正当化する口実に使われているのです。タ・アン社向けの単板加工用木材の供給は、タスマニアの森林保護にとって大きな桎梏となっていることは間違いありません。
※註:サイバーアクションは終了しました。(JATAN事務局)
タスマニアの手つかずの天然林の将来的な保護と持続可能な林業に向けた道すじをめぐる交渉が現在、進められています。しかし、まさに保護の議論の渦中にある森が切り倒されつづけているのが現実です。保護を提唱されている57万2000ヘクタールの森が第三者の学術者グループによる検証を受けました。それによれば、提唱の森林の大部分は、「オーストラリアの国家遺産もしくは世界遺産の基準を一つ以上満たしている」とされ、「州有の森林地帯が持つ多くの自然遺産の価値を訴え、保護する最後の機会となる」と述べられています。
このような森で伐採による破壊が繰り返しおこなわれていることは容認しがたく、公約されていた伐採のモラトリアム(一時停止)も名ばかりで、完全な実施は一向に日の目を見ていません。
タ・アンはタスマニア産の木材製品を「環境にやさしい」合板などと偽装による宣伝によって日本とヨーロッパの顧客を欺いています。タ・アン社とその事業パートナーの三井住商建材、そして製品の顧客である日本の各企業は、これら「エコ製品」は植林や伐採後に植林された森林に由来していると喧伝しています。しかし実際は、タ・アンが加工し販売している木材製品は、オールド・グロス林、保護価値の高い森林そしてタスマニアの世界遺産と同等の価値を持つことが第三者により確認された森林に由来するものなのです。地域のコミュニティのメンバーたちは定期的に森林破壊に抗議するデモ活動をおこなっています。
タ・アンの木材製品を購入することは、タスマニアの世界有数の価値を持つ森林を破壊する行為に加担することになります。また、タスマニアン・デビルなどの危惧種動物を絶滅へと追いやる行為に手を貸すことにつながります。どうか、森林を保護するわたしたちをサポートしてください。タ・アンによる森林破壊の木材製品を買わないでください。
わたしたちの要望
・ タ・アン社による木材製品を使用しているパナソニック、永大産業、積水ハウス、ダイワハウスには以下のことをおこなうよう要望します。
・ タ・アン・タスマニア社が、第三者学術者グループによりその価値が確認されている高い保護価値を持つ森林から木材採取をつづけている期間、同社からの購入を停止すること。
・ 天然林からの速やかな脱却によってはじめて達成される植林木のみの原料供給を要求すること。
・ タ・アン社およびサプライチェーンに関わっている関連企業に対して、原料の調達先と生態学的な持続可能性に関する表示を訂正すること。
・ 完全なFSC認証を取得した植林木を優先的に選択するように貴社の木材調達方針を改善していただきたい。PEFC認証は、それが保護価値の高い森林の伐採を許容し、そうした森林由来の木材をサプライチェーンから排除していないことから、オーストラリアの木材製品にとってとうてい十分とは言えない制度です。