EUでは、欧州森林破壊規則(EUDR)と呼ばれる新たな規則を通じて、事業者による生産地までのトレーサビリティの確保や、生産国での森林減少に関与していないことを確認するためのデュー・デリジェンスの実施が義務付けられることになっている。ただ日本では、そのような水際対策は存在せず、事業者の取り組みに依存している。このことから、EU圏のNGOなどは、日本が森林破壊に由来する木材やパーム油など熱帯農林産物の抜け穴市場(リーケージ・マーケット)となるのではないかと懸念を募らせている。一方で、EU域外の生産者および取引業者でも、EUDRの下で多くの課題に直面することが予想される。
ジャカルタの非政府組織AURIGA Nusantara(アウリガ・ヌサンタラ)は調査研究、政策提言、法的メカニズムの構築を通してインドネシアの天然資源の保全と環境ガバナンスの改善に貢献し、業界からも高い評価を得ている。AURIGAの最近の成果として、ボルネオ島(カリマンタン)からEUや米国、日本を含む海外の経済圏に輸出される木材(製品)やパーム油が森林破壊由来の高いリスクをかかえていることを実地検証や高度なデータ収集を駆使したレポートにより明らかにしてきた。
【参考URL】
「SIMONTINIインドネシアにおける2024年の森林破壊の現状」(日本語)
※SIMONTINIはAurigaが運営するデータプラットフォームの名称
「不満なキャンパーたち:アメリカのRV業界がインドネシアの森林を破壊している」(英語)
※EarthsightとAuriga Nusantaraによる調査レポート
セミナーでは、AURIGA代表のティマ―・マヌルン氏をゲストスピーカーに迎え、木材製品、ペレット、パーム油などさまざまな熱帯農林産物の生産がインドネシアの熱帯林に与えている影響、そうした由来持つ製品の海外サプライチェーンの構図などを最近の調査成果を交えて議論する。
※演題等は都合により変更させていただくこともございますので、ご了承下さい。
日時:2025年12月10日(水)15時~16時半
メインゲスト:ティマ―・マヌルン氏(アウリガ・ヌサンタラ代表)
主催:(一社)熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
開催方法:対面とオンラインのハイブリッド形式(日英同時通訳付き)
会場:アットビジネスセンター東京駅八重洲通り601号室
アクセス:東京都中央区八丁堀1-9-8 八重洲通ハタビル 6階
■JR東京駅(八重洲口)より徒歩約10分
■日比谷線 八丁堀駅より徒歩2分
アクセスマップ:https://abc-kaigishitsu.com/tokyo_yaesudori/access.html
※会場定員40名を超え次第、対面参加の申し込みを締め切らせていただきます。
参加費:無料
お申し込みフォーム:ご登録フォーム ※ご参加が対面、オンラインのいずれかをご選択ください
問合せ先:info[@]jatan.org (担当:JATAN事務局 原田/中司)

