今すぐ私たちにできること
〜6/4〆のパブリックコメントであなたも意見を言おう〜

環境省のとりまとめ案に意見を

現在、環境省では、古紙偽装に係る検討会でのとりまとめ案を出し、これに対してパブリックコメントを募集しています。

パブリックコメントとは、一般に、政府が物事を決める前に広く公衆(国民、都道府県民、市町村民など)の意見を聞き、それを考慮しながら最終決定をする仕組みのことです。

今回は年明けの偽装問題発覚を受けて「検討会」がとりまとめた案に対する意見募集であり、その範囲はコピー用紙に限られています。コピー用紙は紙・板紙消費量全体の一割にも満たない規模ですが(6.5%)、オフィスや学校、家庭で最も身近に私たちが接している紙製品であり、今回の判断がこれから、印刷紙など、他の紙製品に波及していくものと思われます。

この問題に関心をもつあなたのコメントを直接行政へ伝えることができます。より多くの声を届けることで、政策に反映させることも可能となります。

世界の森林のために、また日本の紙消費問題の改善のためにあなたもぜひコメントをお送りください!

どうしてパブリックコメントを募集しているの?・・・環境省報道発表へダイブ

とりまとめ案を読みたい・・・「古紙偽装問題に係る特定調達品目検討会とりまとめ(案)」PDF(長文36P)

(送り先)
取りまとめ案への意見は、氏名(及び会社名/部署名)、住所、電話番号、FAX番号、とともに、
環境省総合環境政策局環境経済課宛(gpl@env.go.jp、FAX 03-3580-9568)にお送り下さい。

締め切りは6/4【水】明日の13:00まで!

どこを見るべき?コピー用紙原料の新しい基準

これが今後コピー用紙を購入するときの新しい基準案です。
ここに「環境に配慮された原料を使用したバージンパルプ」という記述がありますが、JATANは特にここを指摘します。
環境省は今まで、この「環境に配慮された原料」についての明確な定義を設けていませんでした。
これでは、紙の生産者も購入者も一体どういうものが環境に配慮されたものなのかよく分からず困ってしまいます。
今回パブリックコメントから寄せられる意見を踏まえ「環境負荷の少ないバージンパルプの定義を明確化する」としています。

検討会でこれまで議論されてきた「環境に配慮された原料」の中身としては、廃材・未利用材、間伐材そして森林認証材などが挙げられていますが、国産材であれ輸入材であれ、本来保護されるべき森林由来の木材原料が混在してくる恐れのないように、定義を具体化、明確化しなければなりません。
 
判断の基準としては、
(1)保護価値の高い森林の生態系を破壊するものでないこと
(2)周辺生態系に著しい悪影響を及ぼす除草剤や肥料などの薬品の使用及び遺伝子組み換え樹種を含まないこと
(3)生態系に重大な悪影響を及ぼす大規模な天然林皆伐を行っていないこと
(4)伐採地における利害関係者との対立や紛争が生じていないもの

などの指標を組み込んでおく必要があるとJATANは考えます。

メールで出そう!JATANのパブコメを参考に

JATANは、今回の取りまとめ案においてもパブリックコメントを出しました。
コメントの内容は、先日に出した共同提言とほぼ同一ですが、とくに森林保全をミッションとする団体として、以下のことを強く述べます。上述のJATANの考える判断基準や、共同提言ともども、大いに活用(コピー&ペースト)してください。
大切なことは、この新基準によって貴重な原生林や天然林の破壊が助長されてしまうことのないようにすることです。


件名:古紙偽装問題に係る特定調達品目検討会とりまとめ(案)に対する意見の提出

本文

環境省総合環境政策局極環境経済課 吉田 三島 様

以下に標記意見を提出いたしますので、宜しくご査収願います。

氏名:熱帯林行動ネットワーク(JATAN)⇒あなたのご氏名
住所:〒160-0022 東京都新宿区新宿1-23-16 第二得丸ビル 3F ⇒あなたのご住所
電話番号:03-5269-5097 ⇒あなたのお電話番号

意見:
<該当個所>とりまとめ案P12
<意見内容>
製紙メーカーの「環境貢献策」について
◆     製紙メーカー各社が環境貢献策として挙げている「海外植林の推進」は、本業のための資源の確保にすぎず、そもそも環境貢献策として評価すべきものではない。むしろ、天然林の伐採と転換を直接的もしくは間接的に伴い、また土地の占有が地域社会へ悪影響を及ぼすことも懸念される。一般に海外植林の量的拡大は必ずしも環境に貢献しているわけではない。

◆     「森林認証材の利用推進」において、輸入チップにおける森林認証材の比率引き上げを挙げているが、環境省の言及する森林認証材と同様に認証材全てがあてはまることになる。上記と同一の理由で、ここでの森林認証材の利用推進が環境に貢献すると考えることはできない。

◆     「原材料の情報開示」については、適切な原料調達を行なう企業にとって、当然されてしかるべきことであるので支持する。しかし、木の種類の情報開示では、樹種名のみでは生態系にとって貴重な原生林を伐採したものかどうかの確認ができないため、原生林かどうかについても明確になるような開示方法をするべきである。
 
 以上から、これらの「環境貢献策」について再検討が必要と考えます。

<該当個所>とりまとめ案P19
<意見内容>
森林認証制度について
◆     昨年末に提示されたグリーン購入法基本方針の改定案において「環境に配慮された原料を使用したバージンパルプ(フレッシュパルプ)」として定義されているものには、天然林を植林地に転換してしま
うことで得られる木材も含まれてしまうため、必ずしも環境に配慮した原料とは言えない。特に植林木については、生態系や地域社会に大きな悪影響を及ぼしているケースも指摘されており、個別の環境社会影響評価が必要と考えられる。
◆     また、森林認証制度の中には、基準が低いために結果として環境破壊を及ぼしているものがあり、森林認証材のすべてを手放しで環境配慮の原料と考えることはできない。

 よって、現時点では「環境に配慮されたバージンパルプ原料」の範囲の中に森林認証材を含めるべきではありません。万が一、含めなければ需要が満たされないと判断される場合、認証材には現時点でもっとも環境に配慮した認証として支持されるFSC認証材(管理木材を除く)のみを認めることとします。

<該当個所>とりまとめ案P34
<意見内容>
白色度の考え方について
◆     「本当に多くのユーザーが白色度の高い紙を求めているのか、なお確認すべき点である」と述べられてあるが、JATANは以前に紙に関する簡易アンケートを環境イベントへの来場者に対し行なったことがある。
その中で、「FSCなど環境に配慮していることを示すマークがついた紙と、そうでない紙とが並んでいたら、あなたはどちらを購入しますか?」という問いに、「値段が少し高くても、環境に配慮した紙を買う」との回答が252人中140人、「値段が同じなら環境に配慮した紙を買う」という回答が94人と、環境に配慮したものを求める回答が合わ
せて9割を超えた。また、「紙の白さや質で選ぶので環境に配慮しているかどうかは問題ではない」という回答は1人しかなかった。小規模の意識調査ではあるが、ユーザーは白さや質よりも、環境配慮型の製品をより求めていることが分かった。
詳しくはJATANウェブサイトを参照されたい:
http://www.jatan.org/lib/earthdayquestionaire.htm

 上記のことからも、紙全般に対し、過度な白さを求める必要性は見られません。また白色度を上げることは漂白等による環境負荷を増大させ、またもや製紙メーカーを偽装に追い込むことにつながりかねませ
ん。そのため、ユーザーである事業者や消費者には、再生紙においても過度な白さを求めず、ちり等の存在を認めることが一般化されるようなさらなる働きかけが必要です。通常コピー用紙の白色度は、65%程度で使用できます。紙の製造については、再生しやすさを考えて、できるだけ漂白剤や薬品を使わず、塗工などの加工をしないことを求めます。

また、とりまとめ案全般に対し、以下の「持続可能な紙の生産・消費に関するNGO共同提言」内容を
提言します。
詳細はこちらを参照されたい:
http://www.jca.apc.org/jatan/lib/paperconsumprcurement.pdf

■偽装事件への対応に対する提言

《1》 環境省を筆頭に、これまで膨大な偽装再生紙を購入させられてきた省庁は、製紙メーカーを詐欺罪で告訴し、あわせて民事訴訟でも損害賠償を求めるべきです。

《2》 製紙業各社が挙げている今後の「環境貢献策」としての「海外植林の推進」は、貢献策ではありません。

■紙の生産・消費についての提言

《3》 国は温暖化対策、循環型社会形成のために、日本全体の紙の消費の総量削減を環境行政として真剣に進めるべきです。リサイクルや新規資源の環境配慮基準だけを議論せず、まず、徹底した紙の消費削減を進めなければならない。

《4》 グリーン購入法などの紙の購入基準については、紙の消費量削減を明確に規定した上で、引き続き古紙の利用を最大限行うべきです。
バージンパルプの利用にあたっては、国内産材を優先し、合法性証明を取得していると同時に、「廃残材・間伐材原料を使用したバージンパルプ」を対象とすること、またコピー用紙の白色度は65%以下とし、他の用紙の指標とすることを提案します。

《5》 古紙配合率など法の求める実績確認は調達者である国の責任で実施すべきです。また、今後、製造・販売する再生紙で偽装が行われないようにするために、情報を、製品、工場、会社単位で公開させることが必要であることを強く訴えます。

以上


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