世界の森林問題ニュース

「SFIを買うな」キャンペーン

 Rainforest Action Network (RAN)などのアメリカのNGOは、昨年末から「SFIを買うな」キャンペーンを始めている。SFI(持続可能な林業イニシアティブ)は、 全米林産物製紙協会(AF&PA)が開始した森林認証制度で、アメリカ、カナダで進められている。このキャンペーンは、SFIのエコラベルの裏に隠された事実を消費者に知らせるために開始された。キャンペーンのホームページ(www.dontbuysfi.com)も作成されており、SFI認証された林業の様子を紹介する写真館(ホームページ内のHall of Shameをクリック)も掲載されている。その中には、皆伐された森林などが見られる。

 アメリカのほとんどのNGOは、SFIの信頼性に対して非難している。SFIの理事長に宛てた手紙の中で、RANはSFIについて以下の問題点を指摘した。

 RANの事務局長ブルーン氏は、「SFIの会員企業は、自分たちの木材や紙の半分以上について、それがどこから来たものであるかを知らないにもかかわらず、操業が持続可能なものであると主張しており、認証詐欺である」と言う。また、同団体のオールドグロスキャンペーン部長は、「アメリカ人は森林保護への関心を示しているにもかかわらず、伐採企業は施行を改善することよりも、ラベリングによるマーケットに対するキャンペーンをすることを選んだ」と話している。

 多くの環境NGOは、FSCだけが唯一の信頼できる認証制度であると主張している。しかし、人間の心理として、ラベルが付いていると少なからず安心してしまうものである。日本国内でも、SFIを含めた様々な認証制度の実態を伝えていく必要がある。

(参考:Rainforest Action Networkプレスリリース2003年11月12日)

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