〜国際的な取り組みの状況〜

国連森林フォーラムにほとんど希望なし

 2000年4月に発行したJATAN NEWS UPDATE No.24で報告したとおり、森林問題について話し合う国際会議は、森林に関する政府間パネル(IPF; 95〜97年)、森林に関する政府間フォーラム(IFF; 97〜2000年)と続いた後、国連森林フォーラム(UNFF)に引き継がれた。

 昨年開催された第1回UNFF会合において、その後の4年間の検討項目が決まった時、実質的な問題が話し合われる第2回UNFF会合がその試金石となると考えられていた。そして、そのUNFF2は、3月4日から15日まで開催された。しかし、美辞麗句を用いた声明や、これまで通りの貿易の問題や森林条約をめぐる対立による行き詰まりが聞かれるだけで、NGOや先住民族団体にとっては、全くの幻滅に終わり、IFFよりも進んだ議論がこのフォーラムにおいて行われるとの期待はほとんどなくなった。

 また、NGOや先住民族団体は、フォーラムの本会議に並行して開催された「様々な関係者による対話」についても非常に失望した。UNFF2が始まる前からNGO側は本当の参加を求め、「主要なグループ」の代表が共同議長を務め、NGOや先住民族団体によって取り上げられた問題をフォーラムの本会議に提出することを求めていた。しかし、この提案は拒否され、その結果、退屈なものとなった会議では本当の議論は行われず、議長の報告からもNGOや先住民族団体が取り上げた重要問題はすべて省かれていた。

 今回の会合では、目新しいものや具体的なものは何一つ決められず、唯一の成果である「持続可能な開発に関する世界サミット」に向けた閣僚宣言も弱々しいものでしかなかった。残念なことに、声明には実質的なものは何もなく、10年前にリオで作られた内容を繰り返しているだけである。森林の減少や劣化の背景要因に取り組む必要性に言及することもなかった。

 さらに、声明には森林に依存する人々にとって悪いニュースとなるかも知れない項目も含まれている。法律がしばしば地域の人々の権利を否定していることから、このような声明は、法律と地域の人々の権利を尊重することが両立することが保証されることを条件としなければならないことを繰り返し主張してきたにも関わらず、法律の「執行」を強化することが、何の注意もないまま強調された。

 NGOと先住民族団体は、UNFF2は失敗であったことで意見が一致している。議論は焦点に欠けており、政府代表は過去の交渉文書の欠陥に後戻りするばかりで、これまでに交わした国際的な合意を実行に移すための実際の行動に向けて前進することを約束することはなかった。国際的な合意を実行に移すことこそが、今求められていることなのである。

 また、NGOと先住民族団体は、このような後ろ向きのフォーラムに対して今後も関わっていくかどうかというジレンマに直面している。今後も参加するのであれば、この会議が根本的に変えられなければならないことを十分に理解した上でなければならない。

 UNFFは、その委任事項が、世界の消えゆく森林を守るために行動を起こすことであるということを認識する必要がある。もしそうならなければ、忘れ去られ消えてゆくのはUNFFである。■

(WRM Bulletin No.56の記事よりJATANにて編集)

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