3月5日早朝、オーストラリア東ギプスランド、エリヌンドゥラ国立公園の南側に位置するグーロングックで、保護活動家が5年間にわたって世界遺産的価値のある森を伐採から守ってきた砦が、50人の警察官と州政府役人によって取り払われました。
オーストラリアの森林保護活動の象徴ともなっていたグーロングックの道路封鎖が取り払われ、世界遺産的価値のあるオールドグロス原生林の伐採が行われたこと、そしてそれが日系企業と深く関わっていることについて、JATANは重要な事件と受け止め、3月15日より緊急署名活動を実施しました。E-mail等により、現地の状況と日本企業との関係について説明し、オーストラリア政府に原生林を守って欲しいことと、大昭和製紙に原生林を原料とした紙をつくって欲しくないという意志を伝えるための署名を求めました。
その結果、3月15日から26日までの12日間に、合わせて656名と2団体より、以下の手紙に対する署名をいただき、ビクトリア州知事と大昭和製紙社長宛に送ることができました。皆様の意志が届けられたものと確信しています。短い期間にも関わらず、数多くの署名を集めることができ、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
オーストラリア・ビクトリア州知事 スティーブ・ブラック様 数多くのオーストラリアの人々の反対にも関わらず、東ギプスランドのグーロングック川流域でオールドグロス原生林の伐採が開始されたことを知りました。そこで伐採された木材はハリス大昭和社の工場で紙の原料となり、日本に輸出されていることを知っています。私たちは原生林でつくられた紙を使いたくありません。数々の動植物が生存する貴重な生態系である東ギプスランドのオールドグロス原生林の伐採を即時に停止し、保護していただくことを要望します。 大昭和製紙株式会社 代表取締役社長 北岡郊司郎様 数多くのオーストラリアの人々の反対にも関わらず、ビクトリア州、東ギプスランドのグーロングック川流域でオールドグロス原生林の伐採が開始されたことを知りました。そこで伐採された木材はハリス大昭和社で紙の原料に加工され、御社の紙生産に使用されていることを知っています。私たちは原生林でつくられた紙を使いたくありません。環境に責任を持った企業であることを示していただくために、御社の現地関連会社であるハリス大昭和社に、同地域をはじめとした原生林の伐採を行わないことを要求していただくこと、それが実現しない場合は、同社の製品を取り扱わないでいただくことを要望します。 |
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